GIG at TOKYO DOME 6/11




公演名:Kyosuke Himuro GIG at TOKYO DOME
"We Are Down But Never Give Up!!"
・日程 : 6月11日(土)18:00開演(東日本大震災チャリティライブ)
・会場 : 東京ドーム(収容数:55,000)

◆東京ドーム公演(6/11)セットリスト
 1.DREAMIN'
 2.RUNAWAY TRAIN
 3.BLUE VACATION
 4.ROUGE OF GRAY
 5.ハイウェイに乗る前に
 6.BABY ACTION
 7.JUSTY
 8.WELCOME TO THE TWILIGHT
 9.BAD FEELING
 10."16"
 11.LONGER THAN FOREVER
 12.MEMORY
 13.B・E・L・I・E・V・E
 14.季節が君だけを変える
 15.B・BLUE
 16.MARIONETTE
 17.PLASTIC BOMB
 18.DOWN TOWN SHUFFLE
 19.BEAT SWEET
 20.RENDEZ-VOUS
 21.ONLY YOU
 22.IMAGE DOWN

 アンコール
 23.ON MY BEAT
 24.HONKY TONKY CRAZY
 25.NO.NEW YORK

 エンドロール(映像)
 26.IF YOU WANT


◆ツアーメンバー
 Guitar  :DAITA
 Guitar  :本田毅
 Bass   :西山史晃
 Drums  :永井利光
 Keyboard:大島俊一


◆東京ドーム公演(6/11)レポート
東京ドームは無駄にでかいと感じたシンドです、こんにちは。自分は氷室ソロ派と思っておりますが、せっかくのお祭りなので行って参りました。最初から「全曲、暴威でやるよ!」と決め、チャリティコンサートというわかりやすいコンセプトで催されたこのライブ。暴威曲を聴きたい人たちにとっては、このうえないライブです。


!はボールのマークなのですね


個人的にはソロツアーでもちょこちょこ暴威はやってるので聴いておりますが、さすがに全曲というのはありませんでしたので、どんなものかなと思い参戦したわけです。また、好きな氷室さんを通じて被災地に寄付ができるのであれば、それはそれでいいですし。


暴威での生ライブは参戦したことはありませんけど、CD販売されてるものは全曲聴いてますし、ライブ映像も結構みてるほうだと思います。そんな自分からすると今回のライブは、本当に当時のものをみているような感じのものでした。目新しいものは無く、生ライブの確認みたいなものでしょうか。


***


本編に行く前に、会場チケット発券からいきます。よくある話ですが、チケット転売する人はどのアーティストのライブでもいますが、氷室さんも例外ではありません。それを排除すべく、主催者側はチケットを現地にて発券するという手段をとりました(ファンクラブ限定)。理由は公式HPより抜粋。


今回の公演は「東日本大震災復興支援」を目的としているにも関わらず、誠に残念なことに一部の会員がオークションサイト等にチケットを営利目的で出品している事態が発生しています。このような行為はアーティストの意志に反しているばかりでなく、「KING SWINGコンサートチケット先行予約規約」違反にもあたります。

KING SWINGおよびコンサート主催者側としてもこの事態を重く受け止め、今回の公演に関してはファンクラブチケットをすべて「当日会場にて発券」という対応を取らせて頂くことになりました。公演の約2週間前に「記名・会員番号入りチケット引換券」を発送致しますので、当日会場外の特設テントにて「座席指定券」とお引換下さい。また、引換の際にはKING SWING会員証とチケット引換券の記名・会員番号の照合をさせて頂きますので、必ずご持参頂くようお願い致します。


話はわかるのですが、まったく迷惑な話です。石川県から行く自分としては、東京にいくまで電車で4時間かかる上に、不慣れな乗り換えを行うだけで手間かかり、5万人規模の会場でそんな手続きしてたら開催時刻に間に合うのかと思うと、不安で仕方ありませんでした。ドーム入場も回転扉で気圧を維持するのに一人づつしか入れない仕様ですから、なおさらです。


場所が遠い


特にファンクラブ会員証ですがどこに置いたか忘れてしまい、二日かけてベッドをひっくりかえすほどの勢いで調べました。文字通り、ベッドの下にありました。普段全然使わないものですし、あわてましたよ(笑)。いきなり会員証とか言わないでほしいものですな。ぷんぷん!>身から出たサビです


しかし、結果からいいますと、待ち時間もなくすぐに対応してくれ、発券まで3分もかからなかったと思います(午後3時半時点)。はるばる行って間に合わなかったら嫌で早めにいったのですが、すんなりでした。ただ、JR水道橋駅から発券所までの道のりが意外と遠かった。人多くて、「25番ゲートはどこ?」と迷子になってましたし>自分だけ?


そんな感じで入手したチケット。恒例の座席紹介は以下の通りです。


ステージ






アリーナ席、前から15列の左端です。自分でもびっくりするくらいのアリーナ席前方です。発券した時は、アリーナといってもどこなのかわからず、「アリーナ席は広いし、後ろだったら全然見えないから全体見渡せる外野がいいのう」と思っている自分がいました。でも実際目の当たりにすると、ステージからかなり近い。


「おいおいシンドさん、こりゃいい席じゃないの?」とニヤニヤしてたのですが、実際ライブでは、左端というのもありまして、バンドメンバーが全然見えません(舞台上にある音響材で)。角度的に見れるのは氷室さんと本田さんのみで、大きさも小指の爪くらいでした。勿論氷室さんがこっち側の花道にきてくれればいいのですけど、あんまり来てくれませんでした。こんなに近い席なのに、東京ドーム無駄にでかいよ!


あと音響ですが、左アンプしか聞こえないモノラル仕様の場所です。まあ、ドームは観る点でも聴く点でも期待していないので、最初からあきらめてますけどね。でも、アンプ前にいたにもかかわらず、音がそんなに大きく感じられませんでした。席の場所柄としては、小さいような気がしました。


***


さて本編に。開催予定時刻6時になりますと、チャリティらしくアナウンスさんが「黙祷」の協力を求めてきました。1分ほどの間ですが、場内のざわめきが消え、どこかの扉が閉まるガチャン音が聴こえるほど静かになりました。それが終わるとみな一斉に拍手。そしてライブが始まるぜみたいな音楽が流れてきて、会場は盛り上がり態勢となりました。


実際は、黙祷からインスト音楽3曲続いたのですが、曲が終わるたびに「うおおおおおおーーー!!」という叫びがありました。でもまた次の曲になるとテンションが下がり、がっかりになるのがよくわかりました(笑)。まあそれでもメンバーが現れ、氷室さんが登場すると盛り上がりましたけどネ。


颯爽と氷室さんが現れると会場は興奮ですが、アリーナ席前から15列といえども氷室さんは小さく、角度的にも全然見えねえ。もうでっかいTVをメインにし、時折生で見る感じです。盛り上がりたいのに盛り上がれないこの微妙な席位置なんとかして欲しい(笑)。


登場した氷室さんが「今夜はお前達が主役だぜ!」と挨拶すると、一発目の曲はいきなり「DREAMIN'」できました。通常はラストで大合唱なのがセオリーなのですが、いきなり大合唱が始まってしまい、思いっきり予測を裏切ってくれました。大概「B・BLUE」ですから、本人もいきなりやってまえ!という気持ちだったのでしょうか。うん、そういうの好きです。


ここで一度、舞台について紹介しましょう。近頃、都で流行るものは「電気不足、省エネ」です。東京ドームでは電力を良く使うので、主催者としては「節電に配慮し、最小限の電力消費で展開できる簡素化した必要最小限のステージセットに致します。その中で最大限のパフォーマンスを用いて、皆様に安心して楽しんで頂けるライブになる様、心がけます」と公式HPにあります。実際は以下のようなものでした。


作:シンド画伯



見てわかりますよね?写真撮影禁止なので、自分が描写してみました。正面真ん中は、工事現場に見られる建設物の周囲にある足場のような組み立て式のもので、そこに照明(多分LED型)がつけられてます。その左右にはでっかいTVモニターがあり、さらにその端には、ステージ左右にある人たち用の小さなモニターがあります。天井からは、でっかい細長いアンプを吊り下げてあります。


照明はいたってシンプルなもので、単にチカチカ光らせるものです。氷室さんのライブでは通常は凝った仕様(模様や色合い、演出等)が多いのですが、今回は80年代のTV歌謡番組にでてくるような裸電球って感じ。飾りのものは一つも無く、本当にシンプルなものでした。まあ、舞台うんぬんといっても、東京ドームではほとんどの方はよく見えませんので、でっかいTV画面に釘付けとなります。


ライブでは、自分はなるべく全部みようと舞台とかを注意深くみているつもりですが、今回のようなドームでは不可能でした。なもんでTV画面観戦モードがほとんどです。まあ、TV画面は近くにあったので、なかなかみやすいポジションではありましたが。


ステージ説明はこのへんにして、氷室さんの衣装にいきましょうか。久しぶりに見た氷室さんはすこし後ろ髪を伸ばしてる感じ。相変わらずのスケスケの黒服と黒皮ズボンで登場。本編は衣装換えはなく、アンコールまでこのままでいきました。大体いつもの感じです。


曲紹介に戻ります。2曲から7曲まではほぼ予想通りの展開。「RUNAWAY TRAIN」はソロの時でもやってましたが、お気に入りなのでしょうか。ブルバケやルージュは教科書通りで、ハイウェイは観客は手馴れたもので、イントロの「アーオ!」から真似しまくりです(あまり書きませんが、曲の最初から最後まで観客は歌いまくりです)。


個人的には初体験だった「BABY ACTION」が良かったです。昔のライブではよくやってたみたいですが、最近はありませんでしたし。「もういやっさもういやっさもういやっさべいびー♪」が好きなので、聴けてよかった。また、氷室さんもこっち側に少しだけ近づいてくれたので嬉しかった(今回は氷室さんあちこち移動するのは少な目)。


ブルバケあたりからあったと思うのですが、今回のステージ演出で特筆できるとすれば、でっかいTV画面の映像処理です。別にCG処理とかはありませんでしたが、映像の色をセピア色に変えたり、ゴーストのような残像処理(ブルバケでは氷室さんを3重画像にしていた)をしたり、画面分割を行っていました。


こういう大きな会場では派手な演出はあたりまえですが、今回のような状況でやれるとしたらこれくらいだったのでしょう。しかし、正直な話、そんな映像処理しても見づらかったです。氷室さん本人は生でみるには遠すぎなので、画面で氷室さんを見るしかありません。でもそこで妙な映像演出しても見づらいだけでした。また、映像処理された画面の後、普通の映像に戻るとギャップがあって、違和感を感じました。


主催者としても、何かしらやりたい気持ちだったでしょうけど、正直いらんかったような気がします。ちなみに、コンサート最後によくある花火といった舞台演出は一切ありませんでしたし、照明ですら観客に向けて照射するようなものは自分が見る限りありませんでした。本当にシンプルで、必要最小限でまとめてありましたから、映像も加工しないほうがよかったかも。


そのシンプルな良さが表れたのは「WELCOME〜」ではないでしょうか。イントロでは、サイドから氷室さんへスポットライトをあて、徐々に舞台全体の照明を灯していきました。TV画面もセピア色の演出といったものです。音はまあ場所柄モノラルな感じですが、いきなりハウリングが聴こえたり、氷室さんの声が弱まることがありました(2・3回程度ですけど)。


それはそうと、今回のしんみりとしたバラードらしいバラードはこれとビリーブぐらいのような気がします。定番であろう、「CLOUDY HEART」「わがままジュリエット」がありませんでしたし。他の曲はそれなりにテンポありますし、さらの次の曲にいたってはイントロで盛り上がる「BAD FEELING」。ライブの雰囲気の切り替え早すぎますよ、氷室さん。


そんな中、個人的に一番良かったのは「16」。コレはライブ映像でもみたことがなく、CDだけだったのです。いきなり氷室さんのソロがら「い〜つ〜も〜♪」と始まったのは驚きでした。また、「このまま何もできないで 年をとっていくのはごめんさ♪」の部分では声に張りがあったような気がします。この曲してくれるとは思わなかったので、やってくれて嬉しかったですね。


「LONGER THAN FOREVER」でようやく気づいたのですが、サビの部分(ろんがざんふぉえーばー♪と歌うとこ)で観客の声にエコーがかかっておりました。いやまあ、ドーム特有の構造からそうなったのでしょうけど。風呂場で歌うとエコーがかかるみたいな奴。多分、場内カラオケ状態になってたと思うのですが、自分の部分はアンプの前なせいか、あんまし聴こえませんでした(BVHの時は聴こえたのですが)。まあ氷室さんの声が聴こえなくなるよりはマシかな。


ちなみに「MEMORY」では、氷室さんが腕を挙げて高音を出してるしぐさをみることができました。よく歌手ではそういうことしてるしぐさをみますが、彼に関してはあんましなかったような気がします。その姿が妙に印象的でした。「B・E・L・I・E・V・E」では大島さんのSAXがポイント。ソロではメモブルやアリスン等でもやってくれてるので、安心して聴けます。


さて14曲目からは気分あげあげモードになってまいりました。「季節」から徐々に加速し、おなじみ「B・BLUE」「MARIONETTE」で気分上昇。多分サビの部分では場内カラオケ状態だったと思います。「PLASTIC BOMB」の「れっつごー!」の掛け合いの部分では、やたら観客場内エコーがかかっており、文字に表すと「れっつご〜〜〜〜」と語尾が響き渡ってました(自分の場所では)。それはそれで面白かったです。


ここでようやくMCっぽいのがきまして、「東京ベイベー、楽しんでくれてるか?」と軽く挨拶してダウンタウン。MC来てもすぐに曲にいくのがドームクオリティ。まあ毎回少ないのですけど、こういう会場になったら特に少なくなります。ちなみに、氷室さんはステージ向かって右側に走っていったのに、こちら側にはきませんでした。氷室配給はいつくるのでしょうか。


「BEAT SWEET」「RENDEZ-VOUS」ではTV画面で他のメンバーを見ることができました。前者では大島さんがピアノアレンジを付け加えてたシーンが映され、後者では珍しい事にDAITAさんがマイクスタンドを調整して、コーラスをしてる姿がみれました。コーラスはここまで本田さんと西山さんがメインだったと思うので、珍しいなと。また、お約束のライトハンドもみれました。


ちなみに西山さんもぴょんぴょん飛び跳ねてるシーンをみることができました。しかし、恒例の西山スクワットはみれませんでした(西山スクワットについては過去のレポをみてください)。だって彼、ステージ中央部にいるので、自分の席からは完全に死角となってまして、視覚不可なんだもん。西山ジャンプはみれましたが、スクワットがみれなかったのが残念。なのでファンの方には報告をすることができませんでした。ご了承下さい。


そいで、盛り上がった者勝ちとなる「ONLY YOU」「IMAGE DOWN」。特にイメージダウンは阿鼻叫喚という言葉が似合います。この曲でも氷室配給(左側に移動無し)がありませんでした。これはあちこち動く曲なので期待してたのですが、残念。前回のドームライブでは会場周辺から苦情がきたそうですが、今回はどうだったでしょうか。自分のところでは判断つかなかったもので。


***


さてお次はアンコール・・・と行く前に、ちょっとした出来事を報告。イメージダウン終了後、メンバーはステージから撤退したのですが、会場では「アンコール」がありませんでした。普通、ところどころ聴こえてくるものなのですがないのですよ。そのかわりに、外野席のほうで歓声があったので後ろ振り向くと、外野二階席、三階席あたりで観客がウェーブしてました。自然発生と思いますが、楽しんでやがります。


何がきっかけでこうなったのかはわかりませんが、それなりに綺麗な波でした。それみてると自分もやってみたいな感じになりましたが、アリーナ席では発生しませんでした。そのウェーブの後に、ようやく観客の声が高まりアンコール雰囲気にかわりました。なんだったんでしょう、コレ(笑)。


そんなことあった後に、Tシャツ(黄色ばーじょん)に着替えた氷室さんが登場し、スピード命である「ON MY BEAT」。観客全員がビビビ・・・と連呼するは妙な風景です。でも、この早口をライブで感じてみたかったので、聴けてよかった。「HONKY TONKY CRAZY」はやはり人気曲ですね。氷室さんが歌う英詩の部分はありませんでしたが、掛け合いの部分は完璧。暴威ならではの楽しみ方です(まあほとんどの曲を覚えてるようですが)。


そして曲終了後、ガラガラな声でMC(とメンバー紹介)がきました。震災の後、懐かしい暴威をやることにしたこと、いきなりここ(ドーム)で緊張したこと、自分で自分が所属したバンドのコピーをすることにあたって複雑な気持ちがあったことを述べてました。


メンバー紹介は、恒例となってる感じでしょうか。ドラムの永井さんは「帰ってきた裏切り者」、DAITAさんは長い付き合いになってきたと、本田さんはバンド時代からのつきあい、西山さんもそんな感じで紹介しましたが、彼がおじぎをして後ろに戻ろうとしたらこけてしまったのです。その時の彼の表情は実に素でありまして、よかったです(笑)。氷室さんは暴威時代布袋さんがライブ中でこけた場面のコピーか?と聞いてました。


大島さんに関してはSAXについて誉めましたが、一方で、曲が終わった後、ルパンの石川五ェ門みたいに「また、つまらぬものを切ってしまった」と思ってんじゃね?みたいなことを言ってました。ああ、確かにそんな感じがありそうな気がします。ファンクラブ会報で、ツアーの感想は数行で終わらせてたし。ぶっきらぼうなイメージはわかります(笑)。


最後にはチャリティ開催についていってました。津波が押し寄せて大変な事になったけど、今日のようなイベントで波を、ポジティブな意味で起こして今後ともやっていきたいなと。また7月に友達がここでやる・・・と発言すると会場からは歓声があがりました。多分布袋さんと吉川さんのコンプレックスのことでしょう。そして、最後に皆に聴いてもらいたい曲があるといい、「NO.NEW YORK」へ。


この曲に関しても、叫んだもの勝ちです(暴威ライブはそんな感じです)。何がノーなのだろう?何でニューヨークなのだろう?という疑問をもってはいけません。何も考えずに掛け合いをするのが幸せというものです。「目で見るな、心でフォースを感じろ!」みたいな感覚で臨む曲です。そうすれば、場内カラオケ状態となり、それなりに楽しめることうけあいです。


まあ、私の場合はもう三十路すぎの大人ですから、そういう場内カラオケ状態はあきておりますので、軽くあわせる感じで最後を終わらせようかな・・・ってあああああああ氷室さんがこっちきた!氷室配給キタ!近い!近い!近い!ニューヨーク!!ニューヨーク!!ほっしっにっなるぅだーけぇーさぁー!!!


※最後の最後にTV画面(左側)を超えてこちらに来た時のシンドの状態。氷室さんの大きさが小指の爪一枚分から、人差し指一本分になるほどの距離まで近づいてきた時、両腕を降りながら大声でアピールした彼の様子を放送しております。


***


さて、まとめにいきましょうか(何事もなかったかのように)。といっても、このライブ自体最初から暴威でやること、チャリティであること、テーマは決まってました。実際の演奏もその通りでしたから、特に言うことはないのですよね。前回のようなソロと暴威を組み合わせたようなものではなく、ストレートにやっちゃってるので、それが楽しめるかどうかの話です。


暴威はもういいやという人は興味ないでしょうし、久々の暴威だから楽しみという人は楽しめた事でしょう。自分は暴威だけのライブは行ったことがないので、とりあえず行ってみたというものです。「BABY ACTION」や「16」、そして「ON MY BEAT」を生で聴けたのは良かったです。これだけ聴く事ができただけでももうけもんです。


他の曲はもう聴きなれたものばかりなので、それほど印象には残ってません。といっても、もう暴威は完成されたバンドなので、熱烈にテンションがあがることはありませんけど、楽しみながら聴くことができます。当時ライブに行ってた人たちもそんな感じなのではないでしょうか。セットリストはお馴染みのものばかりなので、全曲観客が歌ってたような気がします。


席からいって、自分のは良いのか悪いのかよくわかりませんでした。東京ドームはやはり広いので、席順としては近くても、やっぱり遠い(笑)。また、端っこだったので角度的にもよろしくありませんでしたし、音響もモノラルでしたし。でも、でっかいTVがみやすかったのはよかったと思います。


「舞台・照明等をシンプルに!」とのふれこみですが、問題なかったと思います。正直気にならなかったです。音がもうちょいという気持ちがありますが、大半の人は曲を聴くか歌いにきてるものなので、これでよかったと思う。でっかいTV画面がどんとおくだけで十分でした


あと会場の雰囲気ですが、前方方面だったのでよくわからないのですよ。アンプ前だったから、観客の声がかき消されたと思う。でも、暴威だから多分会場カラオケ状態だったと思われ。だからかもしれませんが、音量が小さく感じたのがびっくりでした。もしも自分の席順が後ろの方だったら、会場内の状況がわかったと思う。


あと氷室さんのコンディションですが、個人的に元気がなかったように見えました。盛り上げ方とかもそうですが、いまひとつという感じ。でも手を抜いてるとかそうじゃないのですよ。いまいちキレが少ないなあと思ってたのですが、本人も言ってた通り緊張してたんですね。エンジンかかるのが遅い氷室さんなので、初日はこんなものかもしれません。


あとは暴威やることに対する「複雑な気持ち」もあった事でしょうか。私個人としては、以前日記にて氷室さんが暴威ライブする理由を予想しまして、


・・・ビジネス的に暴威を持ち出せば売れるから、義援金が集まりやすいという判断なのでしょうか。暴威のほうが楽しめる人が多いからという判断なのでしょうか。多分、氷室さんはそのどちらでもなくて、「暴威やるのは皆喜ぶし、またレアだからやってみよか」というノリのような気がする。


とかきましたが、本人は「(暴威をやることに)それほど深刻には考えていなく、暴威のほうが楽しめて、ドームは集客するのも順調にいくだろう」との事(ニュースZEROのインタビューより)。実際はその両方でした。単純にやりたいからやるのかと思ってました(これはあながち間違ってはいませんでしたけど)。


一見、お金儲けの為にやってるだけかと誤解を生む発言ですけど、これって結構冷静な判断に基づいてます。正直な話、ソロか暴威で東京ドーム2日間やる時どちらが人集められるかといえば、やはり後者。ソロでは満員御礼はちと厳しいでしょう。今の自分よりも、昔のバンドの方が人気あるような形と受け取られますので、氷室<暴威という構図になるのは本人にとっては面白い話ではないと思います。


でも今回はチャリティで、格好良い言い方すれば日本の為にやろうという目的があります。二日間で11万人を動員し、チケット一枚7,800円で計算すればなんと「八億五千八百万円」です。グッズ販売も売り切れ状態になるほどでしたので、実質は十億いってるような気がします。その収益金を全て寄付するのです。人気や実力の比較なんか関係ない。日本の為に何ができるか、それを最大限に活用しただけなのですよね。


いかにして被災された地に支援を行うか、実に合理的な判断をしたといえます。といっても、そこばかりに目がいってた事で、周囲を見ていない事が起きました。他の暴威メンバーのことを忘れていたことです。暴威ライブ発表後、他のメンバーからは苦言めいたコメントを受けた事について、「メンバーの気持ちまで考えてなかったのはいけなかった」と素直に言い、少し罰が悪そうな表情をしてました。そういった暴威メンバーへの申し訳なさという気持ちもあったのでしょうか、そういった点もあって「複雑」となったと発言してたと思います。


暴威をやるとなると、周囲が騒がしくなるのがセオリーなのですが、今回は以上のことから特に氷室さんへのプレッシャーが大きかったような気がしました。自分は氷室ソロ派ですが、テーマをはっきりきめて被災者の為に波を作っていくこういう暴威活動は別にいいと思います。しょっちゅうは嫌ですけどね。尤も、チャリティを起こさせるような災害はもっと勘弁ですが。


暴威曲をやると、大概同じような曲ばかりの演奏が多く、そして場内カラオケ状態(サビの部分を氷室さんはあまり歌わず、観客が歌うパターン)になりやすい傾向があります。それを毛嫌いする人は、自分も含めています。でも、今回は最初から知ってる曲でやる感じですすめてるのがわかってたので、つまらないライブではありませんでした。


ああこの曲やるんだ、じゃあ一緒に歌ってみるか、盛り上がってみよかといった雰囲気が自分の中にありました。さすがに最初から最後まで大声でやり続ける事はしませんでしたけどね。今の氷室さんが暴威を全曲やったらこんな感じになるんだなーいうことを体験できて、楽しかったです。ソロライブの時をハイテンションとするならば、今回は和やかなイメージでしょうか。


「互いの気持ちをひとつにして支え合う運命の時」


これは、チャリティライブの宣伝文句です。この言葉から自分が氷室ファンとしてできることは、このライブに参加して少しばかりのお金を出すこと、あと被災地にいるであろう氷室ファン、暴威ファン、参戦できなかったファンにライブレポを送ることです。拙い内容の長駄文ですが、一瞬でも気が紛れれば幸いです。


***


〈こぼれ話1〉
水道橋駅から東京ドームへチケット交換場所にいったり、帰ろうとするたびにドーム周辺をぐるぐる回ってました。1.5周くらいしたと思う。人多すぎ。喫煙者多すぎ。煙草煙たい、臭い、目にしみる。あと俺の足踏むな(三回以上踏まれました)

人がまるでゴミのようだ


写真はグッズ販売店。ご覧の通り長蛇の列で並ぶ気がせず、ドーム内でTシャツを買おうとするも販売されておらず、帰りに再び店に行くとXSサイズ以外売り切れ。結局何も買えませんでした。皆買いすぎ。


〈こぼれ話2〉
外で待つのも嫌なので早めにドーム内へ。舞台構造をみるため、最前列いったり、外野席いったり、中央のPA席で機材を眺めておりました。机をみると、MACのノーパソや「AKAI Professionnal/MPD32」といった音響材を使用してる模様。一番不明だったのは、ヘルメットが複数あったことです。一体何使うのだろう>避難用?


〈こぼれ話3〉
アナウンスが30分か一時間おきに流れていまして、「地震が起きたら中断するかもしれないからヨロシク!」とお断りがありました。同時に「ドームは地震に強い構造だから安心してね!」とも言ってました。はるばる田舎から来てる自分としては、それなら地震起きてもライブ続行しようよと突っ込みたくなった事いけないことでしょうか。


〈こぼれ話4〉
ライブ始まるまでの場内では、ジュースやビール、ハイボール販売が行われました。小柄な女性が大きな樽を担いで歩き回る姿は可愛いものです。特に半ズボンなのでふとももが眩しかった。エビスビールの娘は可愛く、モルツはすらっとした娘で・・・どの女の子も笑顔が素敵でした。

さらに掟なのかしりませんが、何故か胸元にタオルを突っ込んでいる子が多くいました。汗で蒸れるのでしょうか。色々と妄想するだけでご飯おかわり三杯はいけました。個人的に「そのタオル、売ってもらえませんか?」とジェントルにお願いしようと思いましたが、退場したくないのでグッと堪えました。うん、ボク良い子やで。


〈こぼれ話5〉
会場内で流れていたSEをぼんやり聴いてると、氷室さんがカバーしたコステロさんの「Accidents Will Happen」やデュランデュランの「グラビアの美少女」といったやたら古めかしい曲がながれておりました。暴威にあわせて80年代らへんにあわせたのでしょうか。


〈こぼれ話6〉
エンドロールでは関係者スタッフの名前がアルファベットで流れておりました。たまたま読めたのですが、「EMI STAFF HIMUROGUMI」といったものが見えました。東芝EMIに氷室組とかあるの・・・氷室さんの御輿を作ってわっしょいなんてやってたりするの・・・?それなら入会してえ。


〈こぼれ話7〉
『東京ドームの会場外ではNEWS ZEROチームやファンクラブ会報誌KING SWING編集部が会場にお集まりの皆様にインタビューやアンケートをお願いする事がございます。ご協力の程、宜しくお願いします』と公式HPにありました。

それに対し自分は、嫌だなあ困るなあそんなボクに意見を求められても駄目だよ全国ネットでデビューしちゃうじゃないかでもそんなに話をしたいのであればそうですね好きな氷室さんを通じて被災者の方々のお役に立てるのであれば嬉しいですねとかなんとか心構えや文面を考えてきましたけど自分に話しかける人はいませんでした。


こぼれ話は以上です。長い駄文の読破、本当にご苦労様でした。これでライブレポートを終了します。